海外の海運大手が海運拠点としてのベトナムの港湾整備に関心を強めており 国内企業との連携事業に多額の資金が投じられるそうです。
ベトナム南部のカイメップ港
海運・港湾運営大手の米SSIマリン社はベトナムの海運大手ジェマデプトと提携し ベトナム南部でカイメップ・ハー物流センター事業を含む戦略港湾の開発を検討しています。
総事業費は67億ドル(約1兆円)を超える見込みです。
同港事業以外にも10億ドルを超える投資案件が数多く提案されており事業完成によりカイメップ・ハー港事業にはハノイ総合輸出入(ゲラシムコ)と物流大手ITCの企業連合、オランダ海運大手ボスカリス、ベルギー建設大手ベシックス、ベトナム物流・不動産ハテコの連合なども参画に意欲を示しています。
ベトナム最大規模のカンゾー港
また、ホーチミン市人民委員会はカイメップ河口に位置するカンゾー国際港事業への投資を誘致しています。
投資総額は54億5000万ドルと見込まれ、第1期分は2027年稼働開始、全体の完成は2045年を予定としています。
詳しくはベトナム南部に国内最大規模の港を建設、2045年開港予定!【物流】 をお読みください。
メコンデルタ地方のチャンデー港
メコンデルタ地方のソクチャン省は チャンデー(深水)港の整備を目指しており30年までに51兆3200億ドン(3130億円)、50年までに145兆2830億ドンの投資を誘致したい考えだ。
ベトナム中部のリエンチェウ港
インドの大手複合企業アダニ・グループはダナン市リエンチェウ港開発への、20億ドルの投資について、調査・検討している。
港湾開発の資金繰り
運輸省がまとめた港、岸壁などの開発計画(21‐30年)によると、海港システム整備に必要な投資総は30年までに312兆6250億ドンを必要とし、投資のうち公共インフラ向けは70兆ドン港湾整備資金は242兆ドンとなっています。
国内の貨物輸送量の実績を2010 年と比較すると 約1.7 倍に増加しており、輸送モード別では道路が 77.6%、内陸水運が 6.8% 、沿岸海運が 5.1%、鉄道・航空が 0.5%となっています。
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