メコンデルタ地図

地理学的にはカンボジア東南部を含めたメコン川下流の三角州(デルタ)を指し、中国南西部から数千年かけて土砂が運搬されてできた堆積平野のことをメコンデルタと呼んでいます。

ちなみにデルタとはギリシャ語でΔと表します。

この地域にはおよそ3500万人がしており、農業や漁業を主な産業としています。

メコン川についてはこちらの記事をお読みください。

メコンの由来など詳しく紹介しています。

メコンデルタ地域の行政区分

  • カント―市(中央直轄地)
  • ロンアン省
  • アンザン省
  • ドンタップ省
  • ティエンザン省
  • キエンザン省
  • ヴィンロン省
  • ベンチェ省
  • チャーヴィン省
  • ソクチャン省
  • ハウザン省
  • バクリエウ省
  • カマウ省

メコンデルタ地域の米・農業

19世紀のフランス植民地時代に水田面積が一気に広がり、今日では輸出米の殆どがこのデルタ地帯で生産されるようになりました。

肥沃な農地と栄養高な水質によりメコンデルタはベトナムの米生産量の半分以上を占める程の農産地帯です。

稲作以外には、ライスペーパーや米粉麺などの米に関する製品の生産になります。

また田と用水路の間の土地などを利用した果物やハスなどの栽培、ホテイアオイなどの水草を餌として利用する豚の飼育、水路を利用したアヒルや川魚、エビの養殖も盛んにおこなわれています。

電力が慢性的に不足しており、都市部でも停電がしばしば起こるために工業はあまり盛んではありません。

メコン川流域の塩害

特に今の時期は熱波が来ており、米作農家に甚大な被害を与えているようです。

メコンデルタ地域の交通・運輸

メコン川は別名サンクーロン(九龍川)と呼ばれています。

鉄道は敷設されておらず、移動の中心はバスになります。

かつては大量輸送に耐える橋はなく、バスやトラックであっても大型の渡船に乗って渡河していましたが、21世紀に入りカントー橋、ラックミエウ橋、ミートゥアン橋、コーチェン橋などが整備されて夜間の交通が安全に行われるようになりました。

しかし今日においても、道路の不整備、コストの優越性などから船舶を使用した河川運輸や渡船の営業が広く行われており、砂利などの資材や、米などの農産物の大規模輸送のほか、生活必需品や生鮮食品を乗せた船による水上市場が残る地域も多く、地元民の生活だけでなく観光客の目を潤わすようになりました。

首相もメコンデルタ地域の開発を強調

メコンデルタ地域の状況を好転させる大規模プロジェクトが必要だ!

首相は、調査を通じてメコンデルタが現在「地盤沈下、地滑り、干ばつ、塩水の侵入」など多くの問題に直面していることを理解し、経済的な支援を計画することを約束しました。

特にバクリュー省、ビンロン省、カマウ省で大規模プロジェクトの必要性があると強調しています。

なぜならこれらの省は地滑りや土砂崩れによる土地の損失が多いためです。

気候変動が進むにつれ、自然災害を克服するために大規模なプロジェクトが必要になっています。

関係国と協力して計画を策定の意味は、原因はまたあの国か? の記事をお読みいただけたら分かるはずです。

メコンデルタ地域の利点は河川に橋と港がなければならないことであると強調し、交通インフラの開発においてメコンデルタ地域は河川を活用し、活用することができるが、持続的に利用しなければならないと指摘した。

高速道路や鉄道でカント―とホーチミンを結ぶ工事を早めています。

ベトナムの高速道路事情について

メコンデルタ地域の観光

カントーの水上マーケットは有名です。

豊かな自然と温暖な気候によって育った果物を食べたり、果樹園、水上マーケットで購入することができます。

メコン川のクルーズも人気があり、ホーチミン市からツアーバスが出ています。

ティエンザン省であれば半日から1日満喫ツアーなどオプションも含め選ぶことができます。

多くのツアーガイドは英語を話しますが、日本語のツアーガイドは滅多にいません。

もし見つけても割高になるでしょう。

おススメしませんがSNS(FacebookやX)でガイド募集をしたり、フリーランスの人が広告を出しているのを見かけたことがあります。

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By なら

介護業界で15年ほど勤務、近年はベトナムの介護施設で管理者として働く。奥様はベトナム人、息子一人。ベトナム語を勉強し、幾度も挫折を繰り返し復活しています。

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