カラオケ

2022年9月から年末にかけてカラオケ店の摘発が続々と行われ廃業が続いています。

オーナーたちはなぜ我々だけが標的にされなければならないのかといぶかしがっています。

ベトナム全土における火災状況

過去5年間、ベトナム全国で17,055件の火災が発生し433人が死亡790人が負傷しました。

火災が発生した地域は主に都市部で60%を超え、そのうち電気システムと機器の問題による火災は45%を占めています。

クマの消防士

火災事故による消防警官3人の死

2022年11月8日にハノイ市カウザイ地区クアンホアでカラオケ店の火災が発生しました。そして消防救助任務中に階段や天井が崩落し3人のハノイ消防警察の所員は勇敢に亡くなります。

なおISISカラオケバーは、政府の政令96に規定されているセキュリティと秩序の資格証明書を取得していませんでした。

警察によるカラオケ店の摘発および閉鎖

消防警察員の殉死事件以後、政府は深刻に捉えるようになり全国一斉の調査に乗り上げ、以下の報告をしました。

「ハノイ市内全体に1,548の大小のカラオケ企業があり、そのうち400以上の小規模施設が事業者登録なしで営業している…これらの事件は確実に解消されなければなりません。」

「さらに1,000店舗以上の施設があり、そのうち600は防火、セキュリティ、秩序、文化に関連する文書で完全に認可されていません…また、統合と改善も必要です。」

「施設が承認される可能性はあります、現状は設備が不十分であったり、非常階段や通路をふさぐなどの違反理由で停止されている400の施設がありますが、各階をつなぐ階段に防火扉がない、脱出廊下の素材は可燃物、部屋はあちこちに配置、部屋の面積は規定より狭くなっています…これらすべてを克服しなければなりません」

ホーチミン市には現在、414のカラオケバー、15のバー、2つのディスコ、3つのビールクラブがあります。現在までに、当局は256のカラオケバーを検査し、125の行政違反を発見し、91のカラオケ施設を制裁する決定を下しました。看板、非常口、防火設備の設置に関連するほとんどの違反は、安全性を確保していません…

カラオケ店をターゲットにした理由

分電盤
容量を守った工事をしていないので分電盤からの火災発生が多い

カラオケ店にはいくつかの共通点があります。

・カラオケバーの前のネオン看板は大きな熱源を使用しているため、ショートが発生しやすい

・店舗は音と光のシステムに電気容量の大きい電気機器を使用しているためショートのリスクがある

・店内は改装、修理、装飾されており、豪華で人目を引くが、可燃性の素材を使用している

・バルコニーがない

・非常階段がない

※ショート:電流が流れにくい物に大きな電流が流れる現象、数百度の熱が発生すると電線を溶断したり、家であれば火災の原因にもなったりします。

防音素材にはグラスウールやウレタンを使用しているケースが多く、燃焼を助けてしまいます。

カラオケ店の営業ライセンス取得と消防法のクリア

消防法QCVN 06:2021 / BXDによると、バー、カラオケバーなどのサービス、商業、文化、スポーツ施設では防火要件が高くなります。

建設前に防火警察庁の承認を受ける必要があり、建設防火計画が承認された後、建設管理機関はプロジェクトを建設する許可を与えるものとします。

次のステップでは建設が完了すると防火警察庁によって火災安全性についてチェックされなければならず、その後、建設工事の州検査機関が検査し使用することが認められます

カラオケ店の閉鎖もしくは倒産の危機

2023年テトが明け、ハノイの何百人ものカラオケバーのオーナーは、店舗が火災対応していないために営業を停止しなければならなかったため、破産の危機に瀕しており助けを求める呼びかけに署名しました。

2019年からコロナに関する規制で閉鎖を続けていましたが、さらに今回の防火に関連する規制があったため破産するしか道はありません。

会社は毎月、給料の支払いやシステムのメンテナンスに100億〜200億ドン以上を費やす必要があります。国からのサポートがない場合、従業員を雇い続けることが困難なので施設を閉鎖しなくてはならない。

カラオケバー以外の施設はどうですか?防火対策ができていないはずです。なぜ我々だけを目の敵にするのですか?

今後の進展

カラオケ店のオーナーたちは消防警察からの検査報告書を受け取りましたが、法律に従って修正する方法がわからないというのが現状のようです。

ハノイ市人民委員会はワークショップを継続的に開催し問題解決に取り組む対応をしています。

ハノイのカラオケビジネスは近い将来、カラオケに関する政令54の実施に伴い新しいライセンスを付与されることになるでしょう。営業を保証された場合にのみ、その場所で開設することを許されます。

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By なら

介護業界で15年ほど勤務、近年はベトナムの介護施設で管理者として働く。奥様はベトナム人、息子一人。ベトナム語を勉強し、幾度も挫折を繰り返し復活しています。

3 thoughts on “2022年ベトナムカラオケ店が相次ぐ閉鎖に追い込まれた理由とは?”

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