テトを祝う子供

日本では、お年玉をあげるのは自分の子供や親せきの子供ぐらいだと思いますが、ベトナムでは自分の子供、親戚の子供、子供の友達、友人の子供、招かれた家の子供など広範囲にわたります。

子供の年齢は高校生ぐらいまでを対象にしていますが、ベトナムでは大人に渡す場合もあります。

社会人になった子供が両親やおじいちゃん、おばあちゃんに渡す場合です。

そして会社で働いていると上司から部下へお年玉を上げる習慣もあります。

ベトナムの会社でお年玉をあげる場合

会社でお年玉をもらって喜ぶ社員
写真:お年玉をもらって喜ぶ社員

会社からは13か月目の給料として賞与が支払われますので、基本的には会社として配る必要はありません。

お年玉を配るとしたら個人的に行うことになります。

気を付けて欲しいのは、今年配ったのに来年は配らないことになると社員から不満が出てきます。

日本人が想像する以上に悪態をつかれるかもしれません。

ですので、単独で先走るのではなく同僚や先輩社員はどうしていたのか相談し、足並みをそろえて行動を起こしてください。

テト正月を祝うお年玉の相場金額

お年玉を渡す相手お年玉の相場金額
自分の子供100,000~1,000,000 VND
親戚の子供100,000~200,000 VND
友人の子供100,000~200,000 VND
近所の子供20,000~50,000 VND
両親、祖父母1,000,000~5,000,000 VND
会社の部下50,000~100,000 VND
上司の子供100,000~200,000 VND

北部のmừng tuổiと南部のlì xì

お年玉を渡す習慣
お年玉をもらって喜ぶ子供
お年玉ちょうだい! lì xì dì!

子供たちはお年玉がほしいときどのようにおねだりをするのでしょうか?

北部と南部で違うようなのでご紹介しておきます。

ベトナム語でお年玉を北部ではmừng tuổi、南部ではlì xìといいます。

北部の子供は新年のあいさつで「今年もたくさんお金が入りますように」と相手が喜ぶような言葉をたくさん言って、大人をおだてるようにしてお年玉をもらいます。

一方南部の子供たちは、ストレートに「お年玉頂戴!」とあけっぴろげに言います。

本心を明かさず策略家の北部人の気質と遠慮なしの厚かましい南部人の気質の対立がここでも見られます。

最も好まれるお札は50,000VND

50,000VND
200,000VND

50,000VNDはお札の色が縁起の良い赤色なのでお年玉に最も使用されています。

200,000VNDも赤色ですがベトナム人にとっては高額になりますので、50,000VNDがお手頃価格なのでしょう。

お年玉を渡す時期

テト明け1日~10日までが一般的ですが、会社の場合テト休み前に渡している人が多いです。

色とりどりのお年玉袋

お年玉袋の種類
安物のお年玉袋
銀行のお年玉袋
ACB銀行のお年玉袋

様々な種類のポチ袋が販売されています。

通りには自転車に乗ったポチ袋の売り子が現れるぐらいです。

材質も色々ありますのでばらまきようには安いもの、大事な人には高級なものと使い分けしてみてはいかがでしょうか?

安いものだと6枚10,000VNDで売っています。

この時期、各企業はノベルティでお年玉袋を生産することがありますので、商品のおまけなどで無料で手に入れることもできます。

まとめ

金額にかかわらずお年玉をもらえるだけでとても喜んでくれるのは間違いないはずです。

先ほどお札の色が赤色で縁起が良いと書きましたが、お札が青色でつるつるした方が喜ぶに決まっています。

お年玉をあげる側も子供達の成長やテトをお祝いし楽しく過ごしてください。

そのために、負担になりすぎてテトが嫌いにならないぐらいの範囲で金額を設定してみましょう。

誰にどれくらいあげるのか、ある程度予想しておいた方が意外な出費をせずに済みますよ。

【おススメ記事】

By なら

介護業界で15年ほど勤務、近年はベトナムの介護施設で管理者として働く。奥様はベトナム人、息子一人。ベトナム語を勉強し、幾度も挫折を繰り返し復活しています。

5 thoughts on “【テト正月】日本とは異なるベトナムのお年玉事情に驚きを隠せない件”

コメントを残す